「歯にやさしい詰め物、ハイブリッド・セラミクス」

  取れない詰め物がいい、と思っていませんか?

どうしたの? 浮かない顔じゃないですか。
  ――いえ、こないだ大阪土産の「粟おこし」をもらったんですよ。そしたら、あれって、歯にこびりつくでしょう。気持ち悪いんで、ツマヨウジでつっついてたら、詰め物の金属まで一緒に取れちゃって。
ほーう、それはよかったですね。
  ――よくないですよ、チョー憂鬱です。それは、歯医者さんにとっては、いいかもしれないけど…。
いや、取れるのは、悪いことじゃないんですよ。もし、歯よりも詰め物の方が強かったら、どうなると思います? 詰め物はなんともなかったけど、歯の方がダメになっちゃうかもしれない。金属だとね、こういうことが起きやすいんです。
  ――ははあ…
毎回言うけれど、歯医者の技術って日進月歩なんですよ。詰め物の材質にしても、接着剤にしても、凄くいいものができてきている。詰め物はね、いま、歯よりも気持ち弱い、ハイブリッド・セラミクスてのがあります。これが、いいんだな。
 
丈夫すぎる詰め物は歯にとってマイナス


  ―― 歯よりも「気持ち弱い」?
うん。昔はね、詰め物は取れない、壊れないのがいい。こういう考え方が主流でした。
  ――そりゃそうですよね。できれば歯医者さんには、あんまり行きたくないですから。
気持ちはよくわかります。それはね、私だってできれば、同業者のお世話になんかなりたくないですよ。ただ、さっきも言ったように、あまり詰め物が強いと、かえって歯をダメにするということがあります。
  ―― なんとなく、わかります。
昔の自動車ね、BンツとかVルボとか、とても頑丈にできてて、それが売り物だったでしょう? でもあれって、車はなんともないけど、中に乗ってた人が死んじゃうってことがあったんですよ。
  ―― それはシャレになりませんね。
そうでしょう。でも、今は、考え方が変わってきて、車が壊れて、人が助かるようになってきた。で、歯の場合も同じなんですね。
  ―― と、言うと?
銀歯って、丈夫すぎて、生きてる歯を傷めちゃうことがある。ところが、さっき話した「ハイブリッド・セラミクス」は、歯よりも若干、弱くなってるから、歯がダメになる前に自分が割れる。でも、そうなっても、その下の歯が無傷なら、また作ればいいんです。だけど、金属を入れておいて、歯がやられちゃったら、極端な話、抜かなければならなくなるかもしれない。
 
そこで、ハイブリッド・セラミクス


  ―― オソロシイ話ですね。
でも、これが実際のところなんですよ。詰め物ってのは、絶対に、持たないんです。それにね、このハイブリッド・セラミクスは、いま…うちで4万ぐらいかな。これを入れておいて、そして割れちゃう頃には、もっといい材料が、しかも安くなって出て来ている可能性が強いと思うんです。見た目もいいし、お勧めですよ。
  ――ハイブリッド・セラミクス、どれくらいもちますか?
5年…かな。でも、毎日、おいしい食事を摂るための必要経費だと考えて欲しいんですよね。経費のことと、効果のことと、いろいろ考えてみると、現時点ではこれがベストかなあ。もちろん自費治療になるけれど、長い目で見たら、保険を使うよりも、ある意味「お得」だと思いますね。
  ―― その場を安く上げるより、ちょっとぐらいお金を使っても、長い目で見て体にプラスになるのは、自費である、と。
現状の保険制度では、残念ながら、そういうことになります。
  ―― 4万かあ…トホホ…。
あなた、競馬をちょっとガマンすれば、すぐ4万ぐらい貯まるでしょう?
  ―― あ、そうか! 有馬でディープをドカンと買えば、ハイブリッドセラミクスなんて楽勝ですね。
いえ、そういう意味じゃなくて…
  ―― あの、寝てる間に割れちゃって、それを飲み込んだりしても、大丈夫ですか?
問題ないです、下から出てきますよ。あ、でも、一つだけ…
  ―― なんでしょう。
痔の人は、刺さっちゃうかも知れないから気をつけてね。
  ―― マ、マジですか!?
冗談ですよ。あなた、今、顔色変えましたね。もしかして…
  ――…………